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東京地方裁判所 昭和62年(ワ)16151号 判決 1988年12月20日

主文

原告の請求を棄却する。

訴訟費用は原告の負担とする。

事実

第一  当事者の求める裁判

一  請求の趣旨

1  被告は、原告に対し、金三八七万二八八九円及びこれに対する昭和六一年二月一二日から支払済みまで年七・三パーセントの割合による金員を支払え。

2  訴訟費用は被告の負担とする。

3  仮執行宣言

二  請求の趣旨に対する答弁

1  主文同旨

2  担保を条件とする仮執行免脱宣言

第二  当事者の主張

一  請求原因

1  事実経過

(一) 別紙物件目録記載の土地(以下「本件土地」という。)は、国の所有に係るものであったところ、原告の父亡渡邊茂助(以下「茂助」という。)は、本件土地について、国(農林省)から、東京法務局江戸川出張所昭和三五年九月一五日受付第一七二七七号をもって、農地法三六条の規定による売渡処分を原因とする所有権移転登記を受け、以後本件土地の所有名義人となった。

(二) 茂助は昭和四九年四月五日死亡し、原告が相続により同人の一切の権利義務を承継した。

(三) 原告は、本件土地について、同法務局同出張所昭和四九年一〇月三一日受付第三七三六五号をもって、相続を原因とする所有権移転登記を受け、以後本件土地の所有名義人となった。

(四) 茂助は本件土地の所有名義人となった翌年である昭和三六年度から昭和四九年度まで、また、原告は本件土地の所有名義人となった翌年である昭和五〇年度から昭和六一年度まで、それぞれ被告から本件土地について固定資産税及び都市計画税(以下、併せて「固定資産税等」という。)の賦課処分(以下「本件賦課処分」という。)をされ、結局、茂助及び原告の両名は、昭和六一年までの間、別紙納付税額一覧表記載のとおり、固定資産税計三一六万二四五九円、都市計画税計七一万〇四三〇円、合計三八七万二八八九円を被告に納付した。

(五) 国は、昭和五七年五月、原告に対し、本件土地について右(一)の登記の原因である売渡処分の無効又はその取消処分の存在を理由に真正なる登記名義の回復を原因とする所有権移転登記手続を求める訴訟を東京地方裁判所に提起し(昭和五七年(ワ)第六一六九号土地所有権移転登記請求事件)、同裁判所は、昭和六〇年七月二六日、売渡処分が昭和三三年三月二二日ころ以前に取り消されていたことを理由に国の請求を認容する判決(以下「別件判決」という。)を言い渡し、同判決は昭和六一年二月一二日確定したため、本件土地について、別件判決に基づき、同法務局同出張所昭和六一年四月九日受付第一五三九三号をもって、原告から国(農林水産省)に対する真正なる登記名義の回復を原因とする所有権移転登記が経由された。

2  不当利得

(一) 納税義務の不存在

固定資産税等は、当該固定資産の所有者に対して課されるものであるところ、別件判決の認定に従えば、茂助及び原告(以下「原告ら」という。)は、本件土地の所有者であったことはなかったのであるから、原告らは、本件土地について別紙納付税額一覧表記載のような固定資産税等を納付する法律上の義務を負ってはいなかった。

(二) 国有地についての台帳課税主義の不適用

仮に、地方税法三四三条二項、三五九条、七〇二条二項等が、当該固定資産につき、真実の所有権の帰属の有無を問わず、毎年一月一日現在において所有者として登記簿、課税台帳等に登記、登録されている者(以下「名義人」という。)を固定資産税等の納税義務者としたもの(台帳課税主義)であるとしても、台帳課税主義が妥当するのは当該固定資産が真実の所有者との関係で課税の対象となる場合に限られると解すべきである。

すなわち、当該固定資産が真実の所有者との関係で課税の対象となるのであれば、課税された所有者でない名義人は真実の所有者に対して納付税額を不当利得として返還請求することができるから、課税の便宜を優先させてもさほど不当とはいえない。しかし、本件土地のようにその真実の所有者が国である場合には、国との関係では非課税であるから、課税された所有者でない名義人は、国に対して納付税額を不当利得として返還を求めることはできず、他方、被告は、本来は課税できない土地について課税することができることとなって、課税の便宜の優先は著しく不当な結果をもたらすこととなる。したがって、当該固定資産について、真実の所有者との関係で課税の対象とならない場合については、所有者課税の原則に戻って台帳課税主義は適用されないと解すべきであり、そう解することができないとすれば台帳課税主義は憲法二九条に違反する。また、かように解しても、非課税の固定資産は課税資産に比べて圧倒的に数が少ないから、課税事務がそれほど煩雑になることもない。

そうすると、本件土地については、台帳課税主義の適用はない。

(三) 信義則による台帳課税主義の不適用

被告の代表者である東京都知事は、昭和三三年三月二二日ころ、昭和三〇年一一月一日付けで、本件土地についての国から茂助に対する農地法三六条による売渡処分(右1の(一)の登記原因)を取り消した。ところが、同知事は、その後の昭和三五年九月一五日、右売渡処分に基づき、本件土地について、茂助に対する所有権移転登記の嘱託をし、その結果、右1の(一)、(四)に述べたとおり、本件土地は茂助名義となり、同人に固定資産税等が賦課されるに至ったのである。

つまり、本件土地が茂助名義となったのは、自ら売渡処分を取り消しながら売渡しの登記を嘱託した被告の過失によるものであるというべきところ、自らの過失により誤った所有名義を作出した場合にまで当の被告が台帳課税主義を援用することは、信義則上許されない。

したがって、本件土地については、信義則上も台帳課税主義の適用はない。

(四) 課税処分の効力との関係

(1) 瑕疵ある課税処分によって徴収された税額は、当該処分が取り消されないまま存在していても、一般的な不当利得の法理の適用により法律上の原因のない利得となると解すべきである。

また、本件賦課処分は、課税の対象とすべきでない本件土地について課税したもので、租税制度の根幹に触れる瑕疵を帯びた課税処分であり、しかも、その瑕疵は、後日判明するに至った後は、課税庁である被告の認定判断を待つまでもなく客観的に明白であるから、貸倒れに関する最高裁判所昭和四九年三月八日判決(民集二八巻二号一八六頁)の法理が適用されてしかるべきである。

(2) 仮に本件課税処分の効力を否定することが本件過誤納金返還請求の前提として必要であるとしても、本件賦課処分の瑕疵は、課税の対象とすべきでない本件土地について課税したものとして重大であり、かつ、被課税主体を誤ったことは誰の目にも明らかで極めて明白であるから、本件賦課処分は、そもそも当然無効である。

(3) 仮に本件課税処分が瑕疵の明白性を欠くものだとしても、本件賦課処分は、課税の対象にすべきでない本件土地について課税したものとして、課税要件の根幹についての重大な過誤をおかした瑕疵があり、不可争的効果の発生を理由に原告に不利益を甘受させるのは著しく不当であるから、かような事情のある場合に課税処分の当然無効を認めた最高裁昭和四八年四月二六日判決(民集二七巻三号六五三頁)の法理により本件賦課処分は当然無効というべきである。

3  よって、原告らが納付した別紙納付税額一覧表記載の税額合計三八七万二八八九円は、被告が不当利得しているものであるから、原告は、被告に対し、右税額及びこれに対する別件判決確定の日以降である昭和六一年二月一二日から支払済みまで地方税法一七条の四第四項に準じて年七・三パーセントの割合による遅延損害金の支払いを求める。

二  請求原因に対する認否

1  請求原因1(事実経過)について

(一) (一)の事実は認める。

(二) (二)の事実は知らない。

(三) (三)の事実は認める

(四) (四)の事実は認める。

(五) (五)の事実のうち、本件土地について、原告から国(農林水産省)に対し、原告主張の所有権移転登記が経由されたことは認め、その余の事実は知らない。

2  同2(不当利得)のうち、(三)の前段の事実は認め、その余の主張はいずれも争う。

3  同3は争う。

三  被告の反論

1  請求原因2の(一)及び(二)の主張について

地方税法は固定資産税について台帳課税主義を採用したものである。これは、真実の所有者の探求は容易ではなく、私法上の所有関係はしばしば長期にわたっていずれとも決し難い場合があるので、このような困難を避けるという課税技術上の理由によるものであり、真実の所有者であるか否かにかかわらず基準日に名義人である者を納税義務者たる所有者として固定資産税を課するものである。都市計画税についても、この点では、固定資産税と事態は異ならない。

原告は、真実の所有者との関係で課税の対象とならない物件については台帳課税主義の適用がない旨主張するが、法律の規定による台帳課税主義について例外を認めるためには法律上の根拠が必要であり、真実の所有者に対して不当利得返還請求ができないというだけでは例外を認めるに不充分である。

2  請求原因2の(三)の主張について

本件土地について誤って登記の嘱託を行ったのは国の機関としての都知事であり、本件賦課処分を行ったのは地方公共団体の長としての都知事から委任を受けた江戸川都税事務所長であって、右の登記の嘱託と本件賦課処分とは同一機関の行為ではなく、自然人としても別人の行為であるから、台帳課税主義に基づいて原告らを納税義務者とすることが信義則に反するものとはいえない。

また、登記の嘱託に当たっては登記権利者たる茂助の協力が必要であったはずであるところ、別件判決によれば、茂助は自己が所有者ではないことを知りながら本件土地について所有権移転登記を受けたものと推測され、必ずしも、原告主張のように、国の機関たる都知事の一方的な行為のみによって誤った登記がされたとはいえない。

3  請求原因2の(四)の(1)の後段について

仮に、本件が、納税義務者でない原告らに課税したという瑕疵の存在が後日判明し、かつ、右の瑕疵の存在が被告の認定判断を待つまでもなく客観的に明白である場合に当たるとしても、本件賦課処分により徴収された税額が不当利得に当たるというためには、不当利得の原因となる事実について原告らに帰責事由の存しないことが必要であると解すべきである。しかるに本件においては、茂助が農地である本件土地の買受資格を有しないことを知りながら、小作人の離作証明を偽造して買受申込をし、いったん売渡処分を受けたが、その後売渡処分を取り消され、代金の払戻も受けたにもかかわらず、本件土地について、誤って茂助に対する所有権移転登記が経由されると、これをそのまま維持していたものであり、また、原告も、茂助の死亡後、江戸川区農業委員会から本件土地の相続登記を見合わせるよう要請されたうえ、所有権移転登記抹消登記手続をするよう再三依頼されたにもかかわらず、これを無視して相続登記を経由したものであって、かかる事実関係によれば、原告らは、本件土地の所有者ではないことを知りながら、自己の立場を有利にしたいとの思惑を持って、ことさらに登記名義を維持し、その結果として、本件賦課処分に基づく、固定資産税等の徴収を受けていたものというべきであるから、原告らに不当利得の原因となる事実について帰責事由の存することは明らかである。

4  消滅時効

仮に原告主張の過誤納金返還請求が認められるとしても、右権利については地方税法一八条の三の還付金の消滅時効に関する規定が適用されるべきであり、原告の請求した時点から五年しか遡ることはできない。

四  被告の反論に対する原告の認否並びに再反論

1  被告の反論1ないし3についてすべて争う。

被告の反論2の主張において、被告は登記の嘱託と本件賦課処分とは同一機関の行為とはいえないから信義則に違反しないと主張するが、原告にとっては被告が関与して行った行為であることには変わりがなく、事実上一体として被告の行為として評価すべきである。

また、同3について仮に売渡処分への茂助の関与が被告主張のとおりであったとしても、本件土地の売渡処分は取り消されているのであって、その後の登記は被告の一方的過失によるものである。

茂助の死亡後、原告は、本件土地は茂助から相続した自己の所有地と信じていたのであり、それゆえ固定資産税等を納付し続け、国との訴訟においても自己の所有権を主張していたのである。

2  被告の反論4(消滅時効)について

争う。

被告の主張は時効の起算点をいつにするのか明確ではない。

原告が被告に対し本件過誤納金の返還を請求し得るのは、別件判決の確定により本件土地が原告の所有でないことが確定した昭和六一年二月一二日からであり、時効は右時点から進行するのであるから、仮に被告主張のように五年の消滅時効にかかるとしても時効は完成していない。

第三  証拠<省略>

理由

一  請求原因1(事実経過)(一)、(三)及び(四)の各事実については当事者間に争いがない。

同(二)の事実は、<証拠>及び弁論の全趣旨によりこれを認めることができる。

同(五)のうち、本件土地について、東京法務局江戸川出張所昭和六一年四月九日受付第一五三九二号をもって、原告から国(農林水産省)に対して真正なる登記名義の回復を原因とする所有権移転登記がされたことについては当事者間に争いがなく、その余の事実については<証拠>によってこれを認めることができる。

二  そこで、請求の当否について判断する。

1  右一の事実によれば、茂助に対する本件土地の固定資産税等の賦課の初年度(昭和三六年度)に係る賦課期日(昭和三六年一月一日)前の昭和三五年九月一五日から原告に対する賦課の最終年度(昭和六一年度)に係る賦課期日(昭和六一年一月一日)後の同年四月九日まで、原告らは本件土地の登記名義人であったものの真実は所有者ではなく、国がその真実の所有者であったということができる。

なお、本件では、土地登記簿に登記されている土地が問題となっているので、以下の判示においては、これを対象として考えることとする。

2  地方税法は、三四三条一項、七〇二条一項において固定資産税等は土地の所有者に課するとしているが、三四三条二項、七〇二条二項においてその所有者とは土地登記簿に所有者として登記されている者をいうとし、三五九条、七〇二条の五において賦課期日を当該年度の初日の属する年の一月一日としている。右各規定によると、固定資産税等は、土地の所有という事実に担税力を認めてその所有者に課するのを本来とするが、徴税技術上の要請から、徴税の簡便をはかる等のため、ある年の一月一日に所有者として登記されている者(以下「名義人」という。)は、真実は所有者ではなくとも、その年に初日が属する年度の固定資産税等の納税義務を負うという建前がとられているものということができる(以下この建前を「名義人課税主義」という。)。そして、一時期に極めて多数の賦課を要するのに、個々具体的に真実の所有者を探求することは課税権者にとって著しく困難であること、そして、殆どの場合は真実の所有者と名義人が一致すること、また、名義人であることそれ自体にも事実上の利益があることなどの点を考えると、名義人課税主義は、それ自体合理性を有する建前であるということができる。しかして、名義人課税主義によれば、名義人に対する固定資産税等の賦課は、名義人が真実の所有者であると否とを問わず、適法であり、課税主体は、それにより収納した固定資産税等をそのまま保有し得ることになる。

もっとも、固定資産税等は、土地の所有という事実に担税力を認めてその所有者に課するのを本来とすることは先に述べたとおりであるから、真実の所有者と名義人とが異なる場合において、名義人課税主義により名義人に賦課された場合には、真実の所有者と名義人との関係では、両者の間において取引等の際特段の合意があるなどの事情があるときは格別、そうでない限り、右の賦課に係る固定資産税等の負担は真実の所有者に帰させることとするのが合理的かつ相当ということができ、そのような見地から、名義人は、真実の所有者に対し納付税額相当額の固定資産税等を不当利得として返還請求することができるとされているのである(最高裁判所昭和四七年一月二五日判決・民集二六巻一号一頁参照)。

3  ところで、地方税法三四八条一項、七〇二条の二第一項によると、国、地方公共団体(以下「国等」という。)には、固定資産税等を課することができないと規定されており、この趣旨とするところは、国等は、固定資産税等を賦課されることがないことはもとより、実質的にも固定資産税等を負担しないというものであると解される。そして、真実の所有者が国等であって、名義人が国等ではない場合においても、地方税法は名義人課税主義を貫き、名義人に賦課することを認めている(ちなみに、右と逆の場合、すなわち、名義人が国等であって、真実の所有者が国等でない場合については、同法三四三条、七〇二条二項において、その国等でない者に賦課することができる旨の名義人課税主義に対する例外規定がある。)。このことは、この場合も、同法は、名義人に対する賦課は適法であり、課税主体が、それにより収納した固定資産税等をそのまま保有することを認めていると解されるのである。

しかしながら、この場合に、固定資産税等を課税をされた名義人は、真実の所有者である国等が固定資産税等を負担しないこととの関係で、国等に対し、右2に述べたような不当利得返還請求をすることは許されないとせざるを得ない。そうすると、名義人は、右の固定資産税等を最終的にも負担しなければならないことになるが、右の場合においても、名義人は、一般には、遅滞なく国等に所有名義を変更すること等を通じて賦課を免れ、あるいは、国等との取引の際固定資産税等の負担を考慮にいれた対価の決定等の合意等を通じて固定資産税等の負担の実質的な転嫁を図る途があるのであるから、右の結果が直ちに名義人課税主義の適用を不当とするということはできない。しかし、土地の所有という事実に担税力を認めてその所有者に課することを本来とする固定資産税等の本質等に鑑みると、名義人に落度がないのに名義人においてその賦課前に真実の所有者である国等に所有名義を変更するなど右に述ベたような方策をとる機会がなかったというような例外的なときには、名義人にその賦課の結果をそのまま甘受させることは著しく不当であって、正義公平の原則にもとるということができるから、このような例外的なときに限っては、課税主体としては、条理上、右の賦課の効力を主張することができず、徴税前であればその部分の税額相当額を徴収し得なくなり、また既に徴収後であればそれを返還すべきものと解するのが相当である。

右のような点を考慮にいれると、地方税法の名義人課税主義は、あながち不合理なものとは断じ難く、憲法二九条等の規定に反するものとはいえないといって差し支えない。

4  本件についてみるに、前記一の事実に弁論の全趣旨を合わせ考えれば、原告らが本件土地の名義人となったのは、自己の意思に基づくものであるといえること、原告らにおいてその賦課前に真実の所有者である国に所有名義を変更する機会は十分にあったこと、原告らにおいて課税の結果を自ら是認し、その上で納税していることが認められるのであって、右3に述べた例外的なときに当たるとは到底いい難いから、原告らは、本件賦課処分による賦課の結果をそのまま甘受しなければならないものというベきである。それゆえ、原告の請求は、その余の点につき判断するまでもなく、理由がない。

なお、原告は、被告の代表者である東京都知事の過失による誤った所有権移転登記に基づき当の被告が名義人課税主義を援用するのは信義則に違反し許されないと主張している。しかし、被告において名義人課税主義の建前を濫用し、原告らから固定資産税等を徴収する目的のみで所有名義を作出したといった場合であれば格別、そのような場合であることについては主張立証がない以上、被告の代表者に主張のような過失があったとしても、それだけでは被告が名義人課税主義を援用し本件賦課処分の適法性を主張することが許されないとは解し難い。

三  よって、原告の請求を棄却することとし、訴訟費用の負担について民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 鈴木康之 裁判官 石原直樹 裁判官 佐藤道明)

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